ハラール認証を飲食店が取得する方法とメリット・デメリット

イスラム圏のマレーシア、インドネシアなどからの訪問数は年々増加しています。日本政府観光局(JTTO)が発表した2016年7月の統計によると、マレーシア25,000人(前年同月比+25.3%)、インドネシア26,700人(前年同月比+4.6%)、インド9,600人(前年同月比+15.7%)。今後、イスラム圏の人口はますます増加していくと見通しが立てられています。イスラム教徒(ムスリム)にとって安全な商品を扱っていることを証明する方法としてハラール認証が知られていますが、小規模な飲食店には取得のハードルが高いことが現実です。では、イスラム圏からの訪日客にどうすればお店が安全であることをアピールできるのか?その方法とメリット・デメリットについて紹介します。
「ハラール認証を飲食店が取得する方法とメリット・デメリット」

ハラール(ハラル)とは?

 「ハラール(HALAL)」とは、食品や衣料品、その他様々なものにおいてイスラムの法で「合法」なものであることをいいます。また、非合法なもののことを「ハラーム」といいます。
ハラルともいわれますが、本記事ではハラールで表記いたします。

イスラム法とは、イスラム教の聖典「コーラン」を体系化したものであり、イスラム教徒にとっては非常に重要なものです。

ハラールには2つ意味があり、「イスラム法において合法であることと、もう一つは健康的、清潔、安全、高品質、高栄養価であること」です。
(出典:http://www.jhalal.com/halalより)

豚肉、アルコールなどイスラム法で禁止されているものは商品だけでなく、原材料として使われていたり、加工された調味料であっても禁止されています。そのため、調味用みりんや料理酒も禁止となります。また、管理方法や運搬方法、製造工程においても基準があります。

ハラール認証を受けるには、こういった厳格な審査基準をクリアしなければなりません。

ハラール認証を受けるには?

ハラール認証を受けた商品であることを証明するものとして、ハラールマークがあります。これは、国によって詳細が異なるため、輸出する場合であれば、その国ごとに公認を受けた国内の認証機関・団体から認証を受ける必要があります。
国別の指定認証団体については、JETROのホームページ「ハラール証明の取得手続き」をご覧ください。

日本国内の飲食店が「ハラール認証」を取得するとなると、専門の調理師や厨房を用意しなければならず、コスト的にもかなりハードルが高くなってしまいますが、部分的にハラール基準を満たす「ムスリムフレンドリー」であれば、利用する側のムスリム自身がお店のハラール対応基準を判断し、利用することができます。
ムスリムフレンドリーはムスリムに友好的な、ムスリムにとって使いやすいという意味で使われ、ハラール認証を取得していないことを明確にした上で、レシピや原材料には何をしているか、どういった対応や配慮をしているか、といった表示をホームページ上などで行う必要があります。ただし、お店の自己判断でと「ポークフリー・アルコールフリー」など表示する際には注意が必要です。

ハラール認証・ムスリムフレンドリーにするメリット・デメリット

メリットとしては、今後より一層の増加が期待されるムスリム観光客の取り込みです。ムスリム観光客向けにハラール認証を受けている、ムスリムフレンドリーであるお店を探すためのWebサービスやアプリもあり、集客のための選択肢が増えることは大きなメリットになります。

HALAL MEDIA JAPAN
HALAL GOURMET JAPAN

文京区では、ハラール認証取得に必要な申請費用のほか飲食店のメニューや店舗の看板、ウェブサイトなどの多言語化にかかる費用に対して補助金を出すことを発表しています。詳しくは「文京区が訪日外国人(インバウンド)環境を整備する商店のための補助制度を創設」。

姫路市の居酒屋「ゆずの雫 姫路駅前店」は6月末にイスラム教徒向けに礼拝室を新設(出典:神戸新聞NEXT)。また、現在改装中の中部国際空港のフードコートではハラール対応の店舗が新規に入る予定です(出典:朝日新聞DIGITAL)。

今後、ますますハラールに対応していることを示すWebサービスや飲食店などが増えていくと考えられます。

一方デメリットは、日本国内にハラール認証を取得するための認証団体が複数あり、規格が統一されていないことが挙げられます。認証取得のための費用も数十万円から数百万円と高額になる場合もあるようです。
お店側の判断でムスリムフレンドリーを謳う場合は、ムスリム来店客側との考えの違いなどからトラブルやクレームになるケースもありますので、十分な配慮が必要になります。

こういったトラブルを防止し、集客につなげるには、文京区のように自治体で支援がある場合には相談をしながら準備を進めることが成功させるための条件となります。

英語、中国語に標準で対応している券売機VALTECは、飲食店の多言語対応を支援します。カスタマイズによりその他言語での表示も可能になります(一部未対応の言語もあります)。これから増加していくことが予想される海外からの観光客を取り込んでいきたい、とお考えならぜひお気軽にご相談ください。
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