券売機で飲食店の業務フロー改善

飲食店の業務で無駄を削ったり、統合したりすることで作業負担が軽減するだけでなく、待ち時間を減らし回転率を上げ売上を向上させたり、新人育成時間を短縮することができます。その具体的な業務フロー改善方法や券売機の利用メリットを紹介します。
券売機で飲食店の業務フロー改善

飲食店の人材需要が高まる背景

2020年まであと3年となり、訪日外国人観光客数も予想を上回るペースで上昇しています。2016年1月から11月までの累計は2,200万人近くに達し、前年同期比22.4%増となっています。2020年には4,000万人まで増やす目標もあることから、今後ますます観光客を含めた需要が増えることが予想されます。一方で飲食店や宿泊施設の数はほぼ横ばい。人出不足による倒産を防ぐためにも働くスタッフの業務フロー改善が求められています。

飲食業ではなぜ人手不足が起きやすいのか?

飲食業界で人出不足が起きやすい背景としては、次のようなことが挙げられます。
  • 労働時間が長く、体力的につらくなってしまう。
  • 競争が激しいため、より好条件の店舗に行きやすい。
  • 研修期間中の賃金が低く、仕事を覚える前に嫌気がさしてしまう。
  • 採用にかける広告費、面接など時間コストの負担が大きい。
  • マニュアルにない臨機応変さを求められることがよくある。
  • 個人オーナー店で、マネージメントのスキルが不足している。
飲食店は開業数が多いことからも将来独立するための経験を積むために働いていたり、いっときの間、生活費を稼ぐために働く場として捉えられがちです。そのため、他に給与や労働時間、待遇面で良いところがあれば離れてしまいます。他のオフィスワークや専門職と違い、飲食業に関しては定年まで勤め上げるといった意識をどうしても持たれづらく、数年〜数十年の長期にわたって一人の雇用を維持していくことは企業化されていない多数の飲食店には難しいと考えられます。
せっかく仕事を覚えたスタッフが辞めてしまうと、これまで研修や育成でかけてきた時間が無駄になり、また新人を採用しなければならなくなります。そして、また一から業務を覚えるために研修を行う必要が出てきます。この悪循環を防ぐためにはオペレーションをできるだけ簡略化し、研修コストを削減、仕事を簡単にできるようにすること、新人であっても即戦力にできるようシステム化することが人材不足を補う条件になってきます。

業務フローの見直しが必要な理由とは?

東京商工リサーチの2016年11月の産業別倒産件数によると
“飲食業や老人福祉・介護事業などを含むサービス業他が180件(前年同月比10.4%増)で4カ月連続で前年同月を上回った。”
とあり、とくに小規模の飲食店では人件費の高騰や募集、採用活動にかける広告費の影響が大きく出てしまいます。
さらに今後、外国人客が増えるとなれば、スタッフの接客対応についても英語や中国語を理解しなければならない場面が増えたり、1組あたりの対応時間がかかるため、特別なスキルも求められるようになっていくと考えられます。
そのため、業務フローを見直すことで店内業務の無駄をなくし、オペレーションにかかる時間を短縮する必要があります。

業務フロー改善により得られるメリット

飲食店における業務フローには次のようなものがあります。
  1. お客様の入店
  2. 受付(何名様か、禁煙席・喫煙席の希望など)
  3. 席への案内
  4. メニューや水の提供
  5. 注文取り
  6. 注文を厨房に伝える
  7. 調理
  8. 配膳(料理を運ぶ)
  9. 食事
  10. テーブル片付け
これらの業務項目の中から時間がかかり過ぎているものはないか?削ることのできる項目はないか?といったことを洗い出していきます。
こういった業務フローを見直し、改善することで得られるメリットがあります。
  • スタッフの作業負担を軽減
  • お客様の待ち時間を短縮
  • 回転率が早まり、売上が上がる
  • 新人の育成にかける時間コストが減る
では、実際にどのようにして業務フローの見直しを行うかを見ていきます。

業務フロー改善方法

まず、前項で見たようにそれぞれの作業プロセスを一通り書き出します。ここではラーメン店を例にプロセスを出してみます。
  1. 席への案内
  2. 注文取り
  3. 注文を厨房に伝える
  4. 調理
  5. 料理を運ぶ
  6. 食事
  7. 調理
  8. テーブル片付け
次にストップウォッチやビデオ、スマートフォンの録画機能を使って、それぞれの作業にかかっている時間を集計します。今回のラーメン店の例では、最も忙しくなる11-14時の3時間を録画し、あとで業務フローごとの時間をエクセルで集計しました。
業務フロー改善方法
作業項目を合計時間の大きい順に並べ、D列に「累積比率」を出力します。「累積比率」の計算方法はD2のセルをクリックし「=C2/$C$7」と入力。すると作業時間全体の合計から「注文取り」にかかった時間の割合、この場合は28.0%が表示されます。次にD3のセルをクリックし「=(C3/$C$7)+D2」と入力。ここには「注文取り」に「料理を運ぶ」時間をプラスした合計値が表示されます。こうして他の項目にも累積比率を計算していくと、最後の「席への案内」で100.0%になります。次にこれらをグラフ化します。
パレート図
折れ線は累積比率を表し、棒グラフは作業時間を表しています。これを「パレート図」といいます。この中で最も左にある作業から優先的に業務を改善していく方法を考えていきます。
具体的な改善方法には「ECRS」と呼ばれるものを使うとわかりやすくなります。
  • Eliminate(排除) 注文取りをなくすため券売機などのシステムを使う
  • Combine(統合) 配膳と同時に片付け、空いた皿を持ち帰る
  • Rearrange(順序の変更) 禁煙・喫煙を聞く前に席の空きを確認しておく
  • Simplify(単純化) 注文を簡単にするためにセットメニューを増やす
これらの頭文字をとって「ECRS」といいます。

券売機で注文取りや確認、会計時間を失くし業務フローを改善

これらの業務フローは券売機などのシステムを使うことで劇的に改善することが可能です。
券売機・食券販売機を使うことで注文を取ったり、オーダーの確認、レジ会計の手間を失くすことができます。このことでスタッフの作業時間を減らすだけでなく、少ない人員でも店舗業務を回すことができるようになります。
また「多言語表示対応の券売機」により、今後増加が予想される外国人観光客への接客にかける時間を失くすことも可能になります。マンパワーだけではどうしても限界のある業務フローを改善する場合にはシステムの導入も検討する必要があります。
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