券売機なら食中毒を防げる?紙幣には食中毒の原因になる大量の細菌が!

食中毒は6〜8月の梅雨に多いと思われていますが、実は9〜11月にかけて最も多くなるという統計も出ています。「食中毒」といっても時期によって発生する原因となる細菌の種類が違うため、細菌の種類ごとの適切な予防法が必要です。 食中毒を発生させないよう予防策をとっておくことはもちろんですが、それでも、食中毒を疑われるようなクレームがお客様から入ったら、飲食店側はどのように対応すれば良いのでしょうか?もし「食中毒になった」と言われたら?飲食店の適切な対応方法を紹介します。
もし「食中毒になった」と言われたら?飲食店の適切な対応方法

夏季、残暑は「カンピロバクター」「腸管出血性大腸菌(O157など)」に注意

細菌による食中毒は、夏季に多く発生しています。これは、細菌が高温多湿を好み、梅雨から残暑のころにかけて、増殖が活発になるためです。

平成25-27年までの月別食中毒発生件数
厚生労働省HP「平成27年(2015年) 食中毒発生状況」より

とくに生や半生の肉料理を扱う飲食店については細菌に対する予防を徹底する必要があります。
食中毒を引き起こす原因になる可能性の高い2つの代表的な細菌をここでは取り上げます。

「カンピロバクター」
発生原因として、生の状態や加熱不足の鶏肉、調理中の取扱い不備による二次汚染等が強く示唆されています。

このことから「カンピロバクター」については、とくに「鶏料理」を提供している飲食店が気をつける必要があります。

2016年5月には、屋外イベントで提供された加熱不十分な鶏肉(鶏肉の寿司)によって、500名を超える患者が発生しました。
平成27年に発生したカンピロバクター食中毒のうち、生または加熱不十分な鶏肉を提供した91件の飲食店等が営業禁止や停止等の処分を受けています。

・「カンピロバクター」の代表的な原因食品
鶏刺し、鶏たたき、鶏わさ、(加熱不十分な)焼き鳥、白レバー串 等

新鮮だから安全というわけではなく、食鳥処理後の鶏肉でカンピロバクターが見つかる割合が67.4%(91/135検体)[平成14~16年度 厚生労働科学研究報告「食品製造の高度衛生管理に関する研究」]もあります。
腸管出血性大腸菌(O157など)
O157というと、牛肉やレバーなど内臓肉からのみ感染すると考えられがちですが感染事例の原因食品等と特定あるいは推定されたものは、国内では井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、貝割れ大根、キャベツ、メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソースなど、多くあります。
「腸管出血性大腸菌Q&Aより」

そのため、焼肉店や肉料理を扱う飲食店だけでなく、多くのフード業態、一般家庭でも注意しなければなりません。

・細菌による食中毒の予防法
  1. 食肉の中心部まで十分に加熱(中心部を75度で1分間以上)
  2. 食肉は他の食品と調理器具や容器と分けて保管・処理する
  3. 食肉を取り扱った後は、十分に手を洗う
  4. 食肉に触れた調理器具などは使用後に消毒・殺菌を行う
  5. 冷蔵庫は10度以下、冷凍庫は-15度以下に維持する
食中毒の原因となる細菌、ウィルスなどの感染を防止するには、食材の十分なな加熱と衛生管理が重要です。

紙幣にも大量の細菌が付着していることが調査で明らかに

また飲食店の場合、保存や調理だけでなく、会計時のお釣りなど紙幣や硬貨といった金銭の受け渡しや両替を直接手で行っている場合にも注意が必要です。とくに注文などが立て込んでいる場合、手を洗うことを忘れてしまい、そのまま調理を行うと細菌を食材に移してしまう原因になりかねません。

2013年に英オックスフォード大学とマスターカードが欧州15カ国を対象に行った調査によると、平均26,000個のバクテリアが確認されました。

最も細菌数が多かったのは、デンマークのクローネ紙幣で40,266個。次にスウェーデンのクローナ紙幣の39,600個。スイスフランにも32,400個の細菌が付着していることが判明しました。

欧州で一番清潔だったユーロ紙幣で平均細菌数は11,000個。それでも、呼吸系や泌尿器系、その他の病気を引き起こす病原菌が確認されました。
当調査を行ったオックスフォード大学エンジニア・サイエンスのトンプソン教授は、「26,000個のバクテリアは、感染を広めるのに十分な数だ」とコメントしています。
How clean is your cash? Europeans Rank Cash as Dirtiest Everyday Item.

予防法としては、直接紙幣の受け渡しをする機会を減らすことです。
クレジットカードで支払いを行うことも対策として考えられますが、全ての来店客がクレジットカードを持っているわけではなく、専用の決済システムも入れなければならないコストは手間を考えると、単価の低い飲食店には、あまり現実的ではありません。
ただし券売機であれば、販売単価の低いお店でも気軽に導入することができます。現金での支払いが可能なので、全てのお客様が利用でき、さらにお店スタッフのオペレーションも楽になるため、衛生面と効率化、2つのメリットが生まれます。

もし、お客様から「食中毒になった」と言われたら?

十分な対策をしていたのに、突然お客様から「食中毒になった」と言われたら、考えただけでも業務に集中できなくなってしまいます。
こんなときどうすれば良いか?をあらかじめ知っておくことで、クレームが入った場合にお客様にも適切な対応ができるようになります。

まず、他のお客様にも同じようなことが起こっていないか確認する。 多数のお客様に同様の症状が起こっている場合は、お店経由での食中毒が疑われます。1件のみであれば、家庭や別の場所からの感染が考えられるため、病院や保健所で検査を行ってもらうよう話してみる必要があります。

保健所から連絡があった場合、次のようなこと調査をお店に行うことがあります。
・生肉を提供していたか?
・申し出者の喫食日周辺で同様の苦情がないか?
・同様の苦情があった場合、患者・従業員の検便を行い食中毒菌が検出されるか?
後者2点があった場合、食中毒と断定されることもあるようです。
食中毒と断定された場合は営業停止の行政処分が行われ店の消毒・衛生講習が行われます。

行政処分はお店の名前も公表され不利益処分となりますので100%この店が原因だと言うことが断定できなければなされません。
「保健所に通報したことでお店に影響は?」より

行政による指導に従わず、行政処分となった場合、各自治体ごとに名前が公表されます。 食品衛生法違反者等の公表

適切な食中毒などの予防対策を行っている限りこのようなことはありません。厚生労働省HPの「衛生管理に関するガイドライン」衛生管理マニュアルなどを参考に、いつ検査があってもいいように、常日頃からお店の衛生状態には気をつけておかなければなりません。
厚労省HP 衛生管理に関するガイドライン等
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