中食産業が売上を拡大させている理由

お弁当やお惣菜を販売する中食産業が売上を伸ばしています。外食産業が停滞している中、中食が規模を加くださいしている理由に何があるのでしょうか?
飲食産業統計データ/中食産業が売上を拡大させている理由

中食産業は約6兆円規模に成長

外食産業が平成9(1997)年の29.1兆円をピークに年々減少、横ばい傾向にあるのに対し、持ち帰り弁当や惣菜、テイクアウトを主とした中食産業は徐々に売上を伸ばし、平成5(1993)年の2倍近くにまで成長しています(農林水産省発表)。
中食産業は約6兆円規模に成長

なぜ中食産業が成長しているのか?
増加の背景には、社会の構造やライフスタイルの変化が関係しているようです。

1.世帯人員数の減少、単独・夫婦のみ世帯の増加

核家族が進み、以前のような2世代が一つの家に住む家族構成が減ってきていることで手軽に食事を済ませる、外で買ってきて、家で食べる、という傾向が増加していることが原因として考えられます。
グラフのように、1世帯あたりの平均人員は年々減っており、単独世帯や夫婦のみの世帯も増えているようです。
世帯人員数の減少、単独・夫婦のみ世帯の増加

2.女性就業者数の増加

ひと昔前は、結婚後、女性は家で家事を行い、男性が外で仕事をする、というのが典型でしたが、近年は女性の社会進出、結婚・出産後も働く、というスタイルが増えており、仕事後にテイクアウトを利用する傾向にあることも要因の一つとしてありそうです。
女性就業者数の増加

3.高齢者人口の増加

高齢者の人口と総人口の割合を見てみると、総人口数は今後も一定なものの、65歳以上の高齢者の割合が急激に増加していくことがわかります。
高齢化に伴い、外食の機会と家で調理することが減ることが予想され、こういったことも中食の成長原因となっていると考えられます。
高齢者人口の増加

以上のような社会的背景が中食産業の成長を後押ししている原因と推察されます。
さらに中食の中でも大手チェーンのお弁当、お惣菜店とコンビニの弁当などによる競争が激しくなっていきそうです。
また、女性、高齢者がメインのユーザーとなると、安全性やヘルシーさが売りになってきたり、質での差別化、システムの改善によるサービス向上がポイントになってくると思われます。

amazonを始めとした小売が即日配送を行いだしたように、スマホ・ネットから注文、○○時間内に指定の場所へお届け、といったサービスも進んでいくことも考えられます。

大手中食チェーンの中には券売機を導入することにより、コストを削減し、提供時間を短縮するといったサービスに乗り出している会社もあります。
今後の飲食産業を見据えた上で、先行してシステム・設備投資を行うことが重要になりそうです。